「正直どうでもいい?」

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電波的な彼女2巻の感想

電波的な彼女―愚か者の選択 (集英社スーパーダッシュ文庫) 電波的な彼女―愚か者の選択 (集英社スーパーダッシュ文庫)
片山 憲太郎 (2005/03)
集英社
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   「大変な誤解ですね。わたしは、主に仕えることを生き甲斐とする常識人です」電波的な彼女」シリーズ2巻目の感想~。・・・このタイトル、絶対に何かのパロだと思うんだけど、なんだっけ・・・・・・・。CMかなんかで見たんだけどな・・・・・・。 まぁそんなのは置いといて、今回も前回に引き続き、やっぱり後味悪いお話でした。 1巻の後味最悪な展開も、、読みやすいシンプルな文体もそのまま。 今回は「眼」がキーワードというところ。 30人以上もの幼児たちの眼球を2つともえぐっていく連続事件に、主人公が突っ込むお話。まぁ案の定、犯人捕まえて事件解決!・・・なんて明るいお話なんてなりませんでした。薄暗く、粘っこい、不愉快な事件内容。最低だ。そもそも「幼児の」って前提で何かもうアウトぎみ。色々と。 んで、この作品の魅力は、やっぱりキャラにあるかと。 タイトルどうりの電波っぷりを発揮するヒロイン・雨のインパクトはやはり凄い。 主人公を「主」として、静かに傍らにい続ける。 2巻からの新キャラ、雪姫のキャラもなかなかに良くて、残酷な事件と絶妙なバランス。 1巻ではなんかただ影の薄い主人公って感じに思ってしまいましたが、2巻でやっと立ち位置が見えてきました。外見は不良、性格は中途半端。でも、異常者だらけのこの作品の中で、唯一読者が感情移入することができそうな感じ。 あと、これは完全に個人的な話ですが、・・・作品ごとに「温度」ってあるじゃないですか。それが、漣と完全に一致しているような気がする。この経験は半分の月以来2度目。 さっぱりとしていますが、ドロドロした何かを確実に心に残される作品でした。 実は解決法なんてなかった、という事件の真相は、読んでてホントに嫌な気分になりました。 俺が言うとどうも変な意味に捉えられがちですが、子供は好きなので、マジで嫌。 まぁでも、小説ってのはある意味フィクションと割り切れるから、救いがあるよね。 ・・・・・・雨に属性付加でさらなる攻撃力アップに成功したラストシーンにもえた。 「電波的な彼女 ―愚か者の選択」 ・・・・・・・・・★★★★ 8 キャラの立ち具合が素晴らしい。みんな変態。そして残酷。今回も読みやすいです。