「正直どうでもいい?」

漫画 音楽 娯楽

ああ あの青空を忘れたくない / 映画の『滑走路』と歌集の『滑走路』

11/28新宿、
映画「滑走路」の上映&トークイベントに行ってきました。

普通に映画見に行ったらたまたまその劇場でトークイベントがあるってんで、なんとか当日券もギリありましたので見ることが出来ました。

 

kassouro-movie.jp

 

 この映画、珍しいのはもとが歌集であるというところ。

映画のもとになっている 歌集「滑走路」は自分もかなり記憶に残っている本でした。短歌にハマりだした当初かなり売れていた本で手に取ることも当然。

しばしば取り上げられるのは非正規の苦しみやいじめのトラウマといったネガティブで社会派な側面。しかし実際読んでみると、たしかにそのエッセンスは強いけれど、それよりもむしろその中であがくための自分を鼓舞するための、自由に心を羽ばたかせるための作歌の道程が感じ取れる。それでいて親しみやすくかなり読みやすい。短歌を読みなれていなくてするする読める心地よさがある作品。

ままならない社会や一度はくじけてしまった自分の人生というものへの、カウンター精神がベストセラーとして人々の胸を打ったのかと感じる。

 

まぁ、歌集の感想(だいぶ今更だが)は、あとで書くとして
まずは映画の話を進めておくとする。

 

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テアトル新宿、はじめて行った!

他の好きな映画でもこの劇場はしばしば聖地・・・というか記念すべき劇場のような扱い方をされているような気がして、今年上京してきた元地方民からすると下北沢トリウッドと並んで「訪れるだけで感動する映画館」だ。なおトリウッドもまだ行けてません。

 

さて、映画だが歌集を原作としつつもかなり大胆なアレンジが加わっている。というか完全オリジナルストーリーですねこれ。
大きく3つのフェイズに分かれ10代「中学生編」20代「若手官僚編」30代「夫婦編」に分かれているが、主人公も環境もバラバラ。シャッフルするように3つの物語が断片的に同時進行していく。

 

はてなぜ3つの物語が別々に進むのか。といった所はもちろんこの映画の根底に関わるところなのだが、お察しの通りすべてつながりがあり、シナリオのなかでお互いの人生が干渉しあい主人公たちが呼応するようにそれぞれのクライマックスへと向かっていく。

ある意味では叙述トリック的な演出がされるので、とくに名前に関して、これから見る人は注目すると早めに発見があるかもしれない。

 

 

で、好きに書きたいのでここからネタバレありになるのでご注意。

 

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構造を理解したうえでもう一度見返したい映画だと思う。

なにか仕掛けがあるだろうとは思いつつ、最初は30代の切り絵作家の翠さんのエピソードだけ非常に浮いているように感じていた。

各年代ごとに悩みや苦しみが描かれる本作、30代は30代ならではじんわりとした不安感やコミュニケーション不全感のような嫌~な空気が中盤まで漂っていた。

でもこれがどうやって中学生編のいじめや日々の閉塞感、官僚編の多忙極まる仕事のストレスや過去のトラウマや「自死」と結びついていくのかわからなかった。

 

しかし本作、一番に光を見せてくれるのは間違いなくこの30代編だ。

水川あさみさん、あまり意識してなかった女優だけどめっちゃいい演技するな・・・。

滑走路というタイトルからイメージされる飛び立つことの決意やエネルギーの面は、この翠さんの物語にかなり詰まっていると思う。

 

旦那さんの「翠はどうしたい?」という優しい声色で放たれるやさしい言葉が、映画の展開の中でどんどん響き方がかわってくるのも面白かった。それについて翠があきらかに不信を募らせていくのが言葉じゃない部分でこちらに伝わってくるし、あの張り手が飛ぶ緊迫のシーンなんかも、あきらかにこの瞬間に壊れてしまった関係性のはかなさのようなものが感じられてグッとくる。

30代編では夫婦間の問題がおきているシーンに何度が地震が起きる。これも面白い。まるで夫婦の心情を表すように揺れる。映画館の音響で聞くとリアルに地震きたようでビビった。でも作中のふたりはあまり動じるような様子もない。

後に明らかになるがこの30代編は実は現代より未来の話なので、この先震度3~4くらいではみんな動じないような地震多発時代に突入しているのかもしれない。マジ?

夫婦があきらかに壊れていくなかで決定的なセリフ「貴方の子だから堕ろしたの」はあまりにも強すぎる呪いの言葉だった。セリフの殺傷能力だけではなく演技も、スクリーンから並々ならぬ圧が放たれており、個人的には本作トップクラスの名場面だったと思う。

 

翠がした決断は、自分の将来もそうだがなによりはまず子供の存在だろう。この未来を選択したという事実が前を向かせるだけの力を観客に与えてくれているように思う。

 

そして子供というキーワードから20代官僚編へと接続されていく。

また中学生編の中盤、「わたしの名前を呼んで。下の名前で。」という思い出すだけで胸あつくなる切ないワンシーンだが、ようやく「ああ、やっぱり全部つながってる!」と気持ちよい種明かしを味わえる。セリフこれであってたっけ・・・。

(この前にもきっと気づける伏線はあったと思うけども・・・)

 

ところで、居間のソファでの性行為のシーンはやたらめったらに生々しく無感情で、監督のこだわりとフェチを感じましたがいかがでしょうか。 

 

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20代若手官僚編。個人的にも性別、年齢が近いこともあり一番シンパシーを覚えながら見ることができた時間軸だ。

主人公の鷹野というのは徐々に明らかになるが中学時代のいじめをトラウマとしてもっており、それから逃れるためにも官僚として華々しいキャリアをつかんでいる25歳の青年だ。しかし過去のトラウマに追いかけ続けた彼の精神はもう限界を迎えていた。そして彼は、とある同い年の青年の自死について独自に調べを進めていく。

 

このエピソードの中ではやはり名シーンと言えば、中学時代の学級院長の母親との場面だろう。先にも呪いの言葉という表現を使った、ここでも呪いの言葉は出てくる。それが鷹野がかつての自分の行いを詫び、許されたいために訪れたのだと母親が見抜いたあとのセリフだ。

 

「忘れずに、あなたは生きるの」

「隼介にかわって、あなたは結婚して、子供を授かって、その子を宝物みたいに育てて、命がけで守りなさい」

 

子をうしなった母親は「忘れるな、一生背負って生きていけ」という。それは非難ではなく、鷹野がちゃんと自分の人生を歩めるように絞り出した魂からの言葉だろう。呪いともいえるほどの強度で鷹野の人生に打ち込んだ軸だ。鷹野のこれからの未来をさししめす言葉にもなるのだろう。「のろい」と「まじない」が同じ漢字であらわされるように。

この言葉を受け取り鷹野編の最終場面では、返すことができなかった教科書を見つめ、ようやくボロボロと涙を流すことができたという帰結が描かれる。子供のように背中をまるめ、情けないほどに感情をあらわにするその姿こそが、この物語で鷹野という男がつかんだ贖罪の煉獄だ。

 

自死」というテーマは原作著者の来歴からしても避けては通れない。

この作品で特にこの要素が強く表現されたのが20代のこの官僚編だった。

この映画は自死を非難もせず、賛美もしない。ひとりの人間が自分の意志でえらんだ人生の終着について、我々は「なぜ自死を選んだのだろう」と原因を探ろうとしがちだが、それも推測に過ぎない。感情を揺さぶられ、ときに引きずり込まれそうになる「残された人々」のドラマを描いていく。

謎は謎のまま。

25歳に命を絶った彼の、まさにその死の間際どんな人間でなにを考えていたのか、その追及ができる要素は極力省かれている。物語の中でぽっかりと空いた穴のようにその謎はつねに横たわっていて、それが非常にリアルな距離感を感じるのだ。

 

鷹野に関してはこちらのインタビューも、ひも解くヒントになる。

screenonline.jp

 

語られている、「扉の前で泣く」というシーンは中学時代編の「お前が全部悪いんだ!」の叫びとの対比なのかと思ってるんですが、どうだろう・・・。

 

 

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最後、中学生編だ。

いじめの描写も生々しくて目をそむけたくなる痛ましさがある。同時に同級生の女子・天野とのほほえましい交流も、エモーショナルなセリフと演出がさく裂しまくるクライマックスも、本作なかでも特にドラマチックに描かれているフェイズでもある。

このエピソードだけで見るならば、甘酸っぱい青春模様として楽しめるはず。しかし観客はすでに識っているのだ。この主人公の彼が、中学時代のいじめから立ち直ることができず、25歳でこの世を去ってしまう事を。

その未来を知ったうえで見るこの映画のラストシーンは本当に絶品だった。美しさとやるせなさがいっぱいになる中で風景が遠ざかり、主題歌「紙飛行機」がやさしくはじまる。泣いちゃったな・・・(28歳/おとこのこ)

 

 

クラスメートの天野さんがめちゃめちゃピュアな存在感を発揮していて目が離せなかった。苦しい場面で彼女がでてくるとホッとするし。木下渓さんという女優さんらしい。トークイベントで実際に見たけど役を意識して水色のワンピースを着てきていたり非常に好印象だった。かわいいしな(台無し)

 

www.nikkansports.com

 

「なぜ・・・なぜあの美しい中学時代を経ても人生は重く苦しいのだろう・・・」という感覚にズッシリととらわれてしまうのだけれど、まぁ思い出は美しくあり続けることがその存在意義なので。

翠が出産を決めたとき、この中学時代の記憶が影響を及ぼしていることは確かで、そういう意味で生命がつながれていくことの意義を深く感じることもできた。

単独でも美しい話が、映画の中での他2編を踏まえるとさらに違う見え方になる、そういう演出が一番効果的に響いていたエピソードでしたね。

 

負の場面でいうなら「お前なんて助けるんじゃなかった」のシーンもとても印象深い。

 

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歌集とパンフ。

サイズも一緒だし、カバーの加工もたぶん一緒。よこに並べることを想定してると思う。しかしパンフのデザインがこれでは片方が海外にいくことに離れ離れになるカップリングのシリアス二次創作同人誌みたいだな・・・????

 

 パンフレットの中で脚本の桑村さんが言及していたののを引用すると、

 

>私は10年以上前に友人が自死してまして。そのときは、自殺するなんて間違っているって思ったんですけど、あることをきっかけに果たして本当にそうなのか、自分で自分の命を絶つほどに追い詰められた人を死んでなお否定することで誰かを傷つけているんじゃないかという考えにいたって(’パンフレット P.23)

 

 

 

この部分ってすごくこの作品の根幹をなしている感覚だよなぁ。

個人的にこの作品のなにが気に入ったかというと、死の質感なんだと思う。近年「自殺」と「自死」の違いなどもときたま論じられたりするけれど、そういった感覚をキャッチしたいのは自分の中にも欲求としてあって、この映画はうまくその輪郭を見せてくれた気がする。

幸いにして自分の身の回りにそういった悲しい出来事はないけれど、報道される自殺者の人数推移とか見ると、とたんに何か途方もない感覚になったりするじゃないですか。でも電車が接触事故で遅延したりするとその裏をあまり考えないようにしつつも「なんでいまやるんだよ」とか言ってしまうじゃないですか。少なくとも自分は。

まぁありふれた感覚ですけど、死と向き合うとき我々は正気ではいられない。この映画を見終えた後、きっと多くの観客が気持ちを置き場所を探すことになる。そしてその作業は現実に自分たちの身近に死が降りかかってきたときのシミュレーションになる。

 

いくつかインタビュー記事を貼りますが、どれも映画の内容をよく救い上げたいいインタビューだと思います。

cinema.u-cs.jp

 

hon-hikidashi.jp

 

それとたまたま参加できたトークイベントの内容なんかはこちらに記事がでていたので貼っておきます。

this.kiji.is

 

トークイベントは30分ほどで、主題歌を歌ったSano ibukiさんが登壇したこともありこのMVの話もおおく触れられていた。こちらも、だれかの存在が時間を輝かせ、そしてどうしようもなく孤独でもあることを表現した見事な映像だと思う。

 

www.youtube.com

 

こちらの歌詞にも、歌集へのリスペクトを感じるようなワード選びがされている。「あなたの読みかけの人生の栞となれたことを」とか。

「紙飛行機」というタイトルも素晴らしいと思う。大きくとおく羽ばたくためには誰かの手を離れる。どうしようもなくひとりで、かよわい紙の羽で風を掴んで。そうしてどこまでいけるのだろう。

映画の内容ともうつくしく響き合っている。

 

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歌集 滑走路

歌集 滑走路

 

 

 

続いてざっくりと歌集「滑走路」について。

読んだのはけっこう前なんですがブログ内で触れていなかったので、このタイミングで。

 

この記事の最初にも書きましたが、内容はさておき、文体としてはめちゃめちゃ読みやすくてキャッチー。口語体が主だし、意味をめちゃめちゃ重ねたりテクニカルな技法繰り出したり実験的な現代短歌というわけでもなく、非常に素直な文体なのもベストセラーになった理由のひとつだと思う。(もちろん、深みがないというわけではなく、取っかかりやすいという意味で)

 

映画との関係性については、うまく映画が作品内に短歌を落とし込んだスタイルだ。改めて歌集を読みかえすと、作中いろんな場面で歌のエッセンスがいかされていたんだと再確認できる。

直接引用されていたような歌をざっと挙げると例えば歌集冒頭を飾る一首、

 

いろいろと書いてあるのだ 看護師のあなたの腕はメモ帳なのだ

 

これは官僚編で。

 

空だって泣きたいときもあるだろう葡萄のような大粒の雨

 これは言うまでもなく、中学時代の美しき思い出の中で。

いま思いかえればあの図書館シーンが、どの場面から接続されたものだったか。空が泣くような大粒の雨が降るのは、映画的に必然だったのだ。

 

 遠くからみてもあなたとわかるのはあなたがあなたしかいないから

 

母ちゃん・・・。

 

遠くにいるきみと握手をするように言葉と言葉交換したり

 握手、あるいは手と手の距離について。

映画においてもかなり慎重に描かれていた「手と手」だが、歌集のなかにもそのまなざしは息づいている。

 

ぼくも非正規きみも非正規秋がきて牛丼屋にて牛丼たべる

 

頭を下げて頭を下げて牛丼を食べて頭を下げて暮れゆく

 

これら牛丼シリーズはほかにもあり、著者の生活に「牛丼」が密接だったことがわかる。現代の食事のあのシステマチックな感覚がよく出てるワードだと思うのだよな。「食べる」の一連の歌は、すごく素直に現代の食の完成が出ている気がして、これがあと10年後20年後にはもしかしたら別の食べ物がこの空気感を担うアイテムに変わっているかも知れない。

 

などなど。

ざっと映画内で拾われた歌を挙げるだけでもなんとなくこの歌集の雰囲気がつかめると思う。美しい青春の日々に、もがきながら生き延びようとする今に、つよくつよく感情が載せられていく。素直な語り口もあれば、まるで心閉ざすように情景を見つめるのみのものもある。

自らを鼓舞するような熱いメッセージがあふれだし、それは日々を戦い抜くためであったり、自己表現としての歌づくりについてだったり、とにもかくにも、歌から著者の生命力のほとばしりを感じる。素直な語り口がそれを加速させている。

 

萩原さんはこの歌集を完成させたあと、出版を待たずして旅立った。

歌から感じられる熱い生命力からはちょっと信じられないが、それでもその現実こそがこの歌集の存在感やメッセージ性を圧倒的に補強してしまった。

「歌集をこんな事言ってても死ぬことを選んでしまうんだ」という虚脱感が、全く無いわけではない。素直な感覚として。

でも、この歌集ではたびたび歌について「きみ」に「社会」に認めてもらうための手段であると、歌われてきた。

挫けそうな心をなぐりつけるような勢いで自らを鼓舞した言葉。
耐え難い苦しみのなかしばしの癒やしと救いをもたらした、かつての思い出。
恥ずかしいほどまっすぐな恋心。

それらはすべて歌という、彼がとびきり輝ける世界で、彼が練りに練って磨き上げた魂からの言葉だ。泥まみれで血反吐はきながらでも「こうありたい」を追求した凄みと情熱を感じる歌たちだと改めて思う。

 

最後に個人的に好きな歌を紹介。

 

かっこよくなりたい きみに愛されるようになりたい だから歌詠む

 

いつか手が触れると信じつつ いつも眼が捉えたる光源のあり

 

とても素直なんだけれど、遠く遠くをみつめるような黄昏感を感じさせる、本当にピュアな歌だと思う。

 自分は短歌にハマって日は浅いのだけれど、この「滑走路」は入門としても読みやすいし、歌に感情をいかに託すかを突きつけられることで一層、言葉を味わい愛せるような、豊かな感覚を与えてくれる本だなと、思う。

 

タイトルがそもそも、飛翔する「飛行機」でも、操縦する「パイロット」でもなく、場としての「滑走路」と付けられていることの俯瞰性。そこにもメッセージ性を感じる。フェンス越しにただ滑走路を眺めているような遠さもあるし、飛び立ちたいという願いも強く感じる。

 

いい本です。そしていい映画です。
生と死を取り扱う作品は数あれど、詩を落とし込んでいく手法はなかなかに味わい深かった。感動できるうえにトリッキーで、まぁ救いがないといえばないんだけど、まちがいなく心に痕をのこしていく作品。痕跡をのこされたくて、音楽も漫画も映画も、物語というものを渡り歩いているという感覚があるので、素晴らしい出会いでした。

 

 

 

小説 滑走路

小説 滑走路

  • 作者:藤石 波矢
  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: 単行本
 

 

 

群青は春から東から 『青春迷宮』

原神しかやってない人生になってきた。クレーちゃんの重撃で爆ダメ叩き出すと最高に気持ちェェんじゃ。

 

とは言えさすがになにかアウトプットしたくなったので更新。イラスト集のような歌集のような絵本のようなこちらの一冊「青春迷宮」。

 

 

 

青春迷宮 (KITORA)

青春迷宮 (KITORA)

  • 作者:伊波 真人
  • 発売日: 2020/10/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

テンションあがりすぎて変なことをほざいたときのツイッター

マジですべての中学校の図書室においてほしいくらいに純度が高い本だと想う。

 

 

歌集というのは、短歌を納めた本です。31文字の詩です。

イラストは丸紅茜さんはコミティア系の同人だったり一般書のカバーなどで見かけることも多い。めちゃめちゃ好きな絵師さんです。「おくたまのまじょ」、待ってます。

そして短歌は伊波真人さん。歌集「ナイトフライト」の人。ムック本「ねむらない樹」でよくお見掛けする名前だ。

本作はこの二人のクリエイターがそれぞれ50の歌とイラストを描きおろし、それぞれに共鳴しているさまを楽しめる一冊。

 

 

通常、歌集を読むと31文字の文字の連なり以上の情報は基本的にはありません。その中で描かれる情景や感情に思いをはせたり、比喩の跳躍、口にしたときのなめらかさやドキリとするテンポ感またはその破調、摩訶不思議な言葉の接続や一瞬を切り取る刹那の結晶それらをしげしげと眺めては「ふ~む、ようわからんけどピカピカひかっとる、ええやんけ」と脳内お気に入りボックスにしまっていくような作業が待っているわけです(オタク早口) 。

しかし本作はひとつの物語を描くように進行していく。そのことでグッと読み解きやすく、普遍的な青春のピースとしての像が歌からイメージしやすい。短歌の入門としてもかなりとっつきやすいと思う。

キャラクター性もハッキリとしている。断片的に小説の一節を読んでいるような歌たちはどれもほどよく抽象性で、ほどよく限定的で、そのゆらぎのなかに「私だけの日々」の愛おしさややるせなさがパッケージされている。

キーワードとして「星」「学校生活」といった要素を全体の裏テーマとしておおく詠み込まれており、全50首の作品としてテーマが確立されているようにおもう。

加えてやはりイラストの存在が非常に大きい。やっぱ、丸紅先生のイラストは味わいっ深い。思春期の、あの日々の、君との距離も世界との境界もあいまいで鋭敏で、沈み込んではときおり水の底から光る言葉たち。絵とイラストがすばらしく共鳴している。

歌も、男女どちらの歌かわかることで(またはどちらにも共通するような歌であることで)より、感情が交差している感覚を味わえるつくり。

交差しているにも関わらず、伝えられない言葉をおたがいに秘めているからこそ、悶々とするし美しいのだが……。 

 

 

いくつか、好きな歌を抜粋する。

校庭にくじらのように横たわる校舎の影が午後を飲み込む

そこを歌にするか、という感触のすぐ読んだあと思い出した。そうだ、夏の午後になると太陽が校舎の裏にまわり、日が沈むにつれてどんどんと校庭の影がおおきくなっていったこと。穴が次第に大きくなっていくような、飲み込まれてしまうような青黒い影を、授業中に眺めていたのを、10年以上前のあの視覚情報が一気に脳みそに蘇った。

校舎の影が校庭に広がっている。ただそれだけの歌なのに、触れがたいなにかに触れてしまったような、記憶の扉をふいにあけてしまったようなドキドキがある。高揚感ではなくて畏れのような感覚の。

この歌にはっきりとした感情は載せられていないけれど、読みての記憶や体験にオーバーラップすることで普遍的な、しかしそれを発見したありふれた僕らにとっては特別な発見だったを思い出させてくれる。気づいたときには発見したような心地だったんだ、校庭を飲み込んでいく大きな影は。そこにいろんな想像をあの影に投じていたような気がする。影送りとか、影の深い大地に溶けるように紛れる忍者とか、ムカつくやつの顔だとか。

 

同じような視線として

数学の記号が魚に見えてきて教室という海へと放つ

本気で授業の内容が頭にはいってこなかったとき、黒板に書かれた記号をなんの理解も出来ないままノートに書き写していた。そういう時こんな感覚になっていたように思う。まるで生き物みたいに、次から次へと姿を変えていく記号たち。不思議に生き生きとしだす薄水色の方眼ノートの黒線たち。

完全に勘違い。記号は記号だし姿はかわらない。寝ぼけながら板書をとっているからそんなことになる。でも想像を膨らませて、記号を魚に変えて、教室に海にして、そこに放つ。押さえつけられた感情がしれずしれずに出口を探すような、そういう願いも込められていたのかもしれない。

 

職業の適性検査の結果では灯台守がぼくの天職

 

どんな嵐の日にもそこにあり続ける。だれかを待ち、誰かを送り出していく。変わりたくないどこにも行きたくない、そんな心の声が指し示してしまった「灯台守」という結果。そんなわけはない。いつの時代の職業検査だろう。

調べたが日本では2006年を最後に、有人の灯台は消滅したようだ。(むしろそんな最近まで「灯台守」っていたんだ

でもこの感覚、当時の自分もあったと思う。

漠然とした未来への不安、いまのままずっと在りたい。置いてけぼりを食らってもいいと思うほどに変わりたくなかった。

願わくば誰かそばにいてくれたり、だれかの帰りを待ったりしていたんだけど、そんなことはもちろん言葉には出来なかった。消極的すぎる。でも本当のことだったと思うのだ。

 

冬空をともに仰いだあなたにはみえない星を胸にともして

 

奇跡のような時間があったとして、けれどすべてをさらけ出す勇気はなかったのだと思う。この歌はこの歌集のストーリーを読み解く中でも重要なピースだけれど、この一首だけ取り出してもきらきらしているように思う。

「ともに仰いだあなたにも」ではないのもポイント。大切な夜があった。それをともにするあなたの存在があった。でも、だからこそなんだろう。一時、記憶を共有できるだけの距離感だからこそ、改めてはかられていく言葉や感情。

ともに仰いだあなた「には」見えない星、それはあなたが特別だからこそ隠した思いの強さを感じさせる構造だ。

 

うつむいて僕はみているもう履かない上履きの甲には落ちた三日月

クライマックスの一首。うつむいて、あなたの顔を見れなくて、上履きのつまさきのラバーのかたちがまるで三日月みたいで、そうして春は忘れられない季節になっていく。

 

などなど。

この歌集は、完全に忘れ去っていた学校生活のさりげないワンシーンや、授業中にぼんやりと感じた色のない感情をみずみずしく思い出させてくれる。

学生じゃなくてしばらく経ったからこそ懐かしく思う部分もあるけれど、

できればリアルタイムで学生の人にも「同じようなこと考えて、それを短歌にしている人がいるんだ」という感覚を味わってもらえたら、きっと楽しいんじゃないかと思う。

 

 

 

 

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そして本としてのデザイン、レイアウトやタイポグラフ的な面も技がきいている。ようは短歌がただ書かれているのですなくオッシャレに遊び心が加えられ、本をめくるたびに新鮮な誌面を味わえるということ。

歌の内容とイラストはもちろん、このデザインによっても感情は増幅されていく。

例えばグルグルと感情がめぐる悶々とした歌では、言葉はまるで出口をなくしたように、あるいは塞ぐように「私」を取り囲む。

さみしく言葉が反響するような場面では、その通りにいくつもの言葉が連なる。繰り返すことで本来の意味が失われていくようなデザインがさらに切なさを加速させていく。

限りある時間を惜しむ歌では、その歌そのものが砂時計となってこぼれ落ちていく。

 

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プロローグとして春から始まり、季節を移りそしてまた春に至る物語。

「青春迷宮」と名付けられたこの本は、行ったり来たりの感情と関係に終始甘酸っぱい気持ちを味わわせてくれる。そして永遠にこの時間が繰り返されているかのような、停止した青春を追体験させられているような感覚になる。

まるでこの世界は、名前のないぼくときみの世界を、キャストとシアターを入れ替えながら何度でも上演していく舞台演劇のようだ、と。

こんな感覚に取りつかれたらまさに迷宮。もしかしたら自分もこの舞台の一員だったのでは……?

 

 

 

いや、そんなことはない。考え直しそう思い出そう。おれにこんなキラキラした時間なんてなかった。教室の片隅で電撃文庫とMF文庫Jを読んでるだけの眼鏡だった。

でもそれでもよいのだ。なんのドラマもありはしないが群青の日々は10代の僕にもあり、あの教室で誰かがこんな「青春迷宮」に迷い込んでいたのかもしれない。その気配や匂いは、感じることができていた。

 

なんだか久しぶりあの教室の、しけった6月のホコリ臭さを思い出してしまったな。

 

そしてこれを読んで「なんかよくわからんけど良いな、自分にも短歌作れそう」ってなったらこの作品は勝ったと思う。自分もこの本を読んで1首作ってみた。

 

 とこしえのメタファーとして十代の群青は春から東から

 

 

 

 

 

 

5枚組大ボリュームのサントラ「Grandia Complete Soundtrack」が届いた

 

友人が先日このブログで記事を投稿してくれました、が、とうの自分がしばらく更新サボってたんでは恥ずかしいな。ということで久しぶりに更新をする。

 

 

皆さんご存知でしょうか。令和ともなろうこの2020年に、あの名作RPGグランディア」の大ボリュームのサウンドトラックBOX、

 

「Grandia Complete Soundtrack」

 

が発売されたことを。

それもなぜかフランスのゲームレコードレーベルから。

 

www.wayorecords.com

 

 

いや、読めないんだよなフランス語。

 

 

www.4gamer.net

 

 

こちら4亀の紹介記事。

 

 グランディアとは97年にセガサターンで最初に発売されたRPGです。

根強い人気があるとはいえすでに死んだシリーズですし、しかもこんなガッツリの新規商品が2020年に出るとは。

グランディア自体はsteamやswichでHDリマスターが配信されるなど、近年にわかに動きを見せていたことはありますが)

97年リリースの作品がいま書き下ろしジャケットでサントラ発売とはなぁ。

 

 

 

www.youtube.com

 

サントラ発売についてのものではないですが今年、キャストの座談会動画もアップされたりして「マジでどうした?もしかしてシリーズ再始動?」とか期待してしまったな・・・まぁ・・・3で強制的に埋葬されたのでそっとしておいてほしい気持ちもありますが・・・

 

 

ゲーム音楽に感動した原初体験なんですよ、グランディアは。

物心ついたころにはいえにセガサターンがあり、父親がこのゲームをプレイしていたんですね。俺はポケモン緑をやっていたんですが、テレビに映るグランディアのグラフィックはマジで最高に魅力的だったのを覚えている。

3Dによる先進的な表現なのに描画自体はなじみ深いドット表現でかわいらしいし、アニメ調のキャラ絵も今見直しても古びれない。

 

そして音楽。

オープニング曲はゲーム音楽としてはそれなり有名だと思います。本当に何度見ても冒険者のタマシイが震えちゃうんだよな。

 

 

www.youtube.com

 

 

 

 

今回のBOXは過去発売され現在は絶版となっていたCDの復刻版のようなものです。

 収録曲や詳しい内容なんかは下記ブログさんなんかがガッツリ書いてくださってました。

alent.hatenablog.jp

 

海外サイトから直接購入した人はすでに9月には手元に届いていたようですが、自分はamazonでポチったのがしくじりましたね。延期延期を繰り返し、amazonもしかしてこれ入荷ルートをコロナで絶たれたか?と心配していました。

ようやく届いたのが11月7日。

最高のカバーデザインである攻略本といっしょに記念撮影。

 

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書き下ろしジャケットの3人が、おそらくみんなが強烈に焼き付いている「世界の果て」に向かっていく場面で、これだけでも昂ってしまうんだ。

 

攻略本も名著ですよねコレは。(攻略本に名著と言えるかどうかはさておき)
読み返しすぎてボロクソになっちゃった攻略本も実家にありますが先日中古屋でみつけたので衝動買いしてしまった2冊目です。マジでいい本。この時代のRPGの攻略本ってなんであんなワクワクするんだ。

 

 

 

というわけで今回の記事はサントラを聞きつつ、なんかグランディアのことを思い出しながら書いてみます。

 

それではざっくり内容を紹介。

 

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ブックレットはフランス語で書かれている本国仕様。ただしスタッフインタビューなど特に史料価値が高いと思われる箇所は抜粋というかたちで日本語訳が付属しています。

 

>Disc 1はオーケストラをフィーチャーした「Orchestra Side」。

グランディアの中でも感動的で雄大な音源が選ばれ収録されています、いわゆるわかりやすい名曲ラインナップ。もちろんあのテーマ曲も1曲目に。「スーとの別れ」なんかはもうあのイベントシーンのグラフィックがそのまま脳内されてしまいそうな名曲です。個人的には「アレントの美少女」なんかも、あの世界の神秘というか、人ならざる文明と出会ってしまった感触のようなものが曲単体からでも表れている思う。

今も古代文明とかのムック本を読んでテンションをあげているような成人男性となってしまいましたが、そういうのに惹かれる原因を作ったのは幼少のころ触れたグランディアウルトラマンティガだと思っています。

 

>Disc 2はシンセサイザーをフィーチャーした「Synthesizer Side」。

街やダンジョン曲が中心の箇所かな。グランディアの世界観を表した様々な民族楽器やミステリアスな音色で彩られた曲も多いです。「ガンボの祭」なんかめちゃめちゃサイケデリック。荒っぽい祭りの掛け声なんかもサンプリング?されており、このゴチャッとした聞き心地もひとつのグランディアBGMの魅力と思います。

しかし幕開けの「プレリュード」が、まさにゲーム本編開始直後に流れてくるあの曲なのもなんだか無性に懐かしい。「うみねこ亭リリィ」の安らぐ感じと、港町の元気な食堂という雰囲気が混じり合ったとても好きな曲。あと個人的にはジルパのテーマ曲も好きですねえ。

 

 >Disc 3および4はゲーム使用曲のオリジナルサウンドトラック。

ボス曲や戦闘曲がメイン。いわゆる名曲選からは埋もれがちな曲も多いがゲームをプレイしている中で自然と耳に残る曲も数多い。「完全勝利」なんかは流れるシチュエーションもそうだけど曲そのものがとても爽快。アグレッシブなファンファーレ。

そういえばゲーム本編ではゲームディスクを入れ替えると戦闘BGMも変わった。そういう部分でもワクワクさせられたのを思い出しますね。

Disc1,2と比べるとメロディが強い曲というよりゲーム本編の効果音とか環境音的に聞こえていた曲が多い。その意味でもこの2020年に至って改めて「曲」としてこれら楽曲を聞き直すいい機会になったと思う。

 

>Disc 5は1998年に発売されたアレンジサウンドトラック「Vent」の再録

この音源は完全にはじめて聞くものばかり。原曲のメロを生かしつつも、かなりしっとり目のアレンジが目立っていますね。「アレント-聖なる宴-」なんかは新鮮なピアノの旋律からボーカルも入ってかなり印象に残るアレンジ。そこからのラスト3曲も感動的なアレンジとなっており、グランディアをたっぷり遊んでBGMも頭に入ってる人ならグッとくる引用もある。生音重視でオシャレな楽曲集。

 

 

 

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マジでいま「原神」しかやってないしシャニマスとミリシタにしかお金をかけてない元ゲーム好き人間ですが、やっぱりグランディアは自分のなかの原風景のような感触がある。

RPGの主人公と言えば青の冒険服の少年だし、ヒロインのCVは日高のり子なんだよな。(いやイメージが古すぎるだろ20代とは思えん

最初のパームの街では膨大な小ネタに街の住民の生活感の表現、スチームパンク風味な世界観、グリングリンに360度見渡せる当時としては異様なアニメーショングラフィック・・・・・・

ジャスティンとスーとフィーナの3人で世界の果てを目指すまでの序盤、

ガーライル軍の秘密やより風俗的にディープな街の魅力もアツい中盤、

そして少年が世界のため立ち向かっていくド王道の終盤、

マジで隙がない名作RPGなんですよね。自分のなかのグランドチャンピオン。

 

 

 とはいえもう古い作品であることに間違いないはないので、ときたまコミケに出される奇跡のようなグランディア本を買い集めては飢えをしのぐ日々を送っていましたが今回の一連の商品リリースは久しぶりに公式供給の新規アイテム。

過去のOSTも実は自分は所有していなかったので、購入できてよかったです。ゲームサントラってふと逃すとプレミアつきますし、今回は日本国外リリースなので買っとくが吉かも。

こうして改めてBGMを聞き直すことでまたプレイしたくなってきましたね。セガサターンで1周、プレステ移植で・・・何周だ?あとPSPでアーカイヴ版でもプレイしたな。

セールやってるときにでもsteam版を買ってしまうかもしれない。最近でているHDリマスター版のグラフィックも確かめてみたい。

HDリマスターと言えば、最近だとVtuberなんかがいまグランディアを初プレイしている動画が上がっていたり、今からでも新規プレイヤーがいてくれるのもうれしい。

 

www.youtube.com

 

ファンの間では有名な話だが監督を務めた本谷利明さんがHP上で当時の資料をかなり公開されているので懐かしいついでに見直すとここにきて思わぬ発見があったりするのでお勧めです。

 

www4.plala.or.jp

 

 

 

f:id:ARiF:20201109171724j:plain

 

まーじで今からでもこのイラストのB2くらいのポスターとかタペストリーとかのデッカいグッズが欲しい。なんとかなりませんかゲームアーツさんガンホーさん。

 

なんだかとりとめのないグランディア回想記事となってしまったので終わりです。

 

 

 

 

GRANDIA (COMPLETE SOUNDTRACK) [Analog]

GRANDIA (COMPLETE SOUNDTRACK) [Analog]

  • アーティスト:NORIYUKI IWADARE
  • 発売日: 2021/03/19
  • メディア: LP Record
 

 

『シャニマス』シナリオ資料・最強リセマラランキング~『MUSIC DAWN』パンフレット&BD編~

(注)

本記事は「テンション上がりすぎて記事書いちゃったんだけど投稿する場所がない」という「そんなテンションの上がり方ある?」なアッパーすぎる友人・葵が書いてきたものを掲載しています(管理人・漣)

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まずは結論

『MUSIC DAWN』のイベントグッズ二次受注販売が11/15 (日)までなので、公式パンフレットを(シナリオやキャラクターの資料として)買おう!

※二次受注販売の当該商品URL / https://shop.asobistore.jp/products/detail/152202-00-00-00

 

理由な目次

1. 『MUSIC DAWN』とは?

2. 『MUSIC DAWN』公式パンフレットの変  

3. 概要~パンフレット編~

4. 概要~BD編~

4.5 概要~ノクチル、或いは樋口円香編~  

5. まとめ

6. 閑話

 

1. 『MUSIC DAWN』とは?

シャニマス※1の為、5億年ぶりに筆を執った葵(あおい)です(挨拶

 

まず、あなたは『MUSIC DAWN』を知っているだろうか?

正式名称は『THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN』。

ググったりしてもらえれば何となくでも掴めるだろう。要は「配信ライブ」だ※2

配信であろうと、P※3にとっては実に8ヶ月半振りのライブであり感極まった……などは本記事の主題ではないので割愛する。

 

その『MUSIC DAWN』物販(※公式通販)で、「そのグッズでそんな事する!?」・「シャニマス君そういう所だぞ!?」が発生している。

但し、このミスマッチは当該グッズの本来の性質と公式の宣伝下手により、明るみに出ていないように見受けられる。

しかし、この当該グッズ、今まさにシャニマスにハマっている感情豊かな拗らせP達にこそハマりまくるはずなのだ。

そこで、「是非もなし」と5億年ぶりに筆を執った。

 

2. 『MUSIC DAWN』公式パンフレットの変

当該グッズは、公式パンフレットと(公式パンフレット特典の)BDだ。

普通に考えて、ライブのパンフレットはお布施の意味合いが特に強いファンアイテムだ。

況してや、中の人とも言われる演者の方々に興味がなければ、ファンとて買わないだろう。

特典のBDなど、演者の方々を映している訳なので、その最たる物であると思っている。

 

――だが、ここに、例外が存在する。

 

3. 概要~パンフレット編~

まず、このパンフレットの質問と回答から"""強い"""。

例えば、演者の方々に「シャニマスでお気に入りの曲を1曲選ぶとしたら?」と質問している。

もし自分が同じ質問をされたら、リップサービスや自分の担当楽曲への想い入れ、そういった感情で自分の歌唱曲を選ぶだろう。

しかし、演者の方々は「ガチ」で答えている。何と、厳密に自分の歌唱曲を挙げている方は、放クラ3名しかいないのである。

むしろ、他の演者やユニットの楽曲を答えている方々が圧倒的なのだ。

 

……俺達か?

ちなみに、筆者は『MUSIC DAWN』開催日にシャニマス楽曲プレゼンを行い、各ユニットベストを友人と協議したりしていた。

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4. 概要~BD編~

ともあれ、このパンフレット、まだ児戯に等しい

本番は、まさかまさかのBDの方なのだ。

 

「演者を映すBDで一体何が……?」の解が、以下の質問だ。

Q1. 「担当アイドルとのこれまでの印象的な出来事を振り返って下さい」

Q2. 「担当アイドルのセリフで印象に残っているものはありますか?」

Q3. 「衣装(サンセットスカイパッケージ)について」

Q4. 「2周年を迎えた今の気持ちをプロデューサーさんへ」

 

2つ目の質問、283プロダクションでPを務めている各位は「ティン!」と来たのではないだろうか?

そう、演者各位は「具体的なコミュ」を想い入れたっぷりに挙げて来る……!!

そりゃそうだ。「一番印象深い台詞」を質問されたのだ。演者として実に誠実な回答だ。

しかし筆者は「演者を眺めよう」という実に安易な心構えでいたので、ぼくの心のやわらかい場所を今でもまだしめつけられる。

 

例えば、月岡恋鐘 役の礒部花凜 さん。明言していないが、完全にG.R.A.D.である。

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恋鐘のG.R.A.D.をクリア済みなら、礒部さんの語る「恋鐘の283プロのアイドルとしての想い」が如何程のものか、言葉でなく心で理解できるだろう。

 

同様に明言はしないが、田中摩美々 役の菅沼千紗 さんは、完全に【パープル・ミラージュ】である。

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【パープル・ミラージュ】は、摩美々/Zeroとまで言われる、摩美々の過去、アイドルになる事を決心した経緯、Pという存在への本音を描いた傑作の一つだ。

そんな重要な内容をメインシナリオではなく、期間限定ガチャでやるな。シャニマス君、本当にそういう所だぞ?????

惜しむらくはシャニマス七つの大罪の一罪・期間限定であるため、今は入手手段がない事だ……。

この流れ、FGOでも山程見て来た構図なので、ガチャや期間限定は本当に悪い文明。次のユガでは不出来で邪悪な存在として消されて星井。

 

八宮めぐる 役の峯田茉優 さんは、彼女自身が有名なPだ。故に、質問の意図の汲み取りも取り分け上手い。

1つ目の質問への回答から具体的なカード名と共に、めぐるとのエピソードを語り始める。

【チエルアルコは流星の】

f:id:ARiF:20201107212358p:plain

このカード名だけで、めぐるPやめぐる担当はお気持ちになれるだろう。

しかし、まだ終わらない。本命の2つ目の質問への回答が残っている。峯田さんは続ける。

【小さな夜のトロイメライ

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筆者は絶叫した。

チエルアルコ→トロイメライ聖蹟桜ヶ丘(汎人類史)の最強コンボであり、オーバーゲージからのオーバーキルである。

しかも、【小さな夜のトロイメライ】で語られる台詞は勿論、めぐるP/めぐる担当/P各位がお気持ちになったであろう、Trueの「あの台詞」なのだ……。

 

放クラは、お気持ちになりがちなユニットではないから大丈夫だろう?

かく言う筆者もそう油断した一人なので、シャニマスという過酷なニューメキシコの荒野でその辺のサボテンに刺されて死んだ。

参考までに、西城樹里 役の永井真里子 さんからは【坂道だらけのこの街で】が語られ、筆者は「何……だと……?」と反応しながら泣いた。

 

そして、ここから、即ち後半の比重が馬鹿なのである。

アルスト→ストレイ→ノクチルだ。

無理でしょ?(素

 

アルストは、筆者が冷静でいられなくなる懸念があるため、一部のみ抜粋をご容赦いただきたい。

但し、共通して出て来るのが『薄桃色にこんがらがって』な時点で、ご推察いただけるのではないだろうか?

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前川涼子 さん(大崎甜花 役)&芝崎典子 さん(桑山千雪 役)

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ちなみに、大崎甜花 役の前川涼子 さんはさり気なく【I-DOLL】にも言及してくれ、視聴者のお気持ちを加速させる。

 

ストレイは、そもそも演者3人が"""強い"""ストレイのオタクであるため、言うまでもない。

かの有名な「あんたはここでふゆと死ぬのよ」の黛冬優子 役の幸村恵理 さんに限らず、他2名も全く休ませてくれない。

 

4.5 概要~ノクチル、或いは樋口円香編~

しかし、最大の問題はノクチルであろう。

ノクチルは、「さよなら、透明だった僕たち(チルアウト・ノクチルカ)」とかいうOSRキャッチコピーと共に、今年の2周年で実装された新ユニットだ。

「さよなら、透明だった僕たち(チルアウト・ノクチルカ)」、最早ルビですらなく、筆者は直近の類似例は「蒼輝銀河即ちコスモス(エーテル宇宙然るに秩序)」しか知らないぞ?

このノクチルによって、シャニマスという地獄天国に足を踏み入れた各位や、透明にこんがらがった各位も多いだろう。

 

そんな各位に、このスクショだけは届けたかった。

尚、樋口円香 役の土屋李央 さんは、この時点で最低でも『天塵』までは収録済と推測される。

f:id:ARiF:20201107212453p:plain

え?????

は?????

待って。

 

樋口円香というアイドルは、現在進行系で、こうした内面が描かれつつあるのだ。

こういった事は、限界円香P/円香担当の間では考察されている事ではある。

だが、公式監修のBDで演者が明言……だと……?

感情が追い付かない。人生で一番チルアウト・ノクチルカになった。

 

追撃の如く、福丸小糸 役の田嶌紗蘭 さんも【ポシェットの中には】等を語り、市川雛菜 役の岡咲美保 さんからも雛菜の抱えているであろう「不穏」が仄めかされる。

黒崎一護さんレベルで、終わりだ……。もう1年くらい、ノクチルに心を掻き乱される事を悟った。

そんな折、『MUSIC DAWN』Day 2の「任せた」「……任された」があったのだ。

……思い返すと。今でも、胸が痛くなる(特別意訳:号泣する

「僕たちは、きっと大丈夫だ」だと、ノクチルも光になるのだと、公式自ら示してくれた。

 

5. まとめ

さて、以上は「ほんの一端」でしかない。このような情報が当然ながら「23人分」収録されている。

どれも、シナリオゲーやキャラゲーとして、シャニマスにハマっている各位に特攻だと思わしい。

 

故にこそ、本記事冒頭の結論を繰り返そう。

「『MUSIC DAWN』のイベントグッズ二次受注販売が11/15(日)までなので、BD付パンフレットを(シナリオやキャラクターの資料として)買おう!」

※二次受注販売の当該商品URL / https://shop.asobistore.jp/products/detail/152202-00-00-00

 

言うまでもなく、演者のファンな各位や2周年衣装(サンセットスカイパッセージ)に興味関心を持つ各位には、もっともっとお勧めできることを付記しておく。

 

6. 閑話

筆者はブログ執筆が年単位ぶりなので、拙い所も多々ありまくると思うが許していただきたい。

また、スクリーンショットの引用表記が誤っている場合等、以下宛ご指摘いただけたら修正する。

@xiang4ri4kui2

 

また、本音として、この記事執筆は悩んだ。

というのは、シャニマスアイドルマスターは、別に演者を追う必要があるコンテンツではない」からだ。

例えばゲーム、例えば楽曲、それだけでも充分にファンである。

人によっては「キャラクターと演者は切り離しておきたい」という方もいるだろう。

P歴14年の自分でも、昨今のライブ偏重な気がしなくもなくもない傾向に思う所は正直ある。

 

だからこそ本記事が、ライブ推奨や演者との接続推奨として機能することを今でも懸念している。

でも、仕方がない。本記事を書いてでも、届けたいと思ったのだ。

筆者のシャニマスへの想いは、それほどに強かった。

 

だから、本当の本当に最後に、もう一度書いておきたい。

シャニマスアイドルマスターは、別に演者を追う必要があるコンテンツではない」

 

それでも、今回紹介した「『MUSIC DAWN』公式パンフレット」は、シャニマスを楽しんでいるP各位に資するものではないかと思っている。

筆者としては、マストバイ……とまでは言えなくとも、本記事のために(年単位ぶりに)筆を執ったくらいには強くお勧めする逸品である。

 

尚、もしここから演者の方々の沼にも沈みたい好事家の各位には、某SoundなOrion、某居酒屋、某しぇあなはうしゅ etc.etc. と介護も手厚い。

それ等に関しては、やはり本記事の主題ではないので、また筆を改めたい。

……いや、むしろ、そこは筆者の管轄ではないのでは?

 

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脚注

※1. 『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の略称。要は、色々あるアイマスのシリーズの1つという捉え方でOKである。
※2. 本記事を読む上で特に見る必要はないが、一応URLを併記しておく。 / https://idolmaster-official.jp/live_event/shinycolors_musicdawn/
※3. プロデューサー&プロデュンヌの略称。男性や女性を問わない、アイドルマスターのファンの総称という捉え方でOKである。

シャニマスサマーアイドル2020 一人反省会

11/7追記

今見返したらツイッター上のサマーアイドル投稿ぜんぶ見れなくなってる・・・?画像保管してなかったの残念・・・

 

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#シャニマスサマーアイドル2020

 

シャニマスサマーアイドル2020、それはポエムバトルの様相を呈したひと夏の思い出・・・。

 

お題となる夏のアイテムや行事が発表され、それに合うようなカードイラストとオリジナルのキャッチコピーを添えて投稿するという企画。

急に餌をブチまけられ慌てふためく感傷だらけのシャニマスP。いまシャニマスに熱中しているようなオタクは情緒をこじらせることと紐とくことに快感を覚える連中しかいないので親和性がバカみたいに高い企画なのだった。まさかオリジナルポエムで勝手に文脈を付与していいぞ!と新しい遊びの場を得てしまった。

最初は自分も企画がよく理解できなかったが、開催されると同時に衝撃が走る。

 

 

企画ページがリリースされるや否や、いやもうこれ”正解”だろ!!と爆笑しちゃったな。「ぼくらは乾いてる、いつだって」というコピー、ノクチルというグループの性質とドラマ、そして水分補給飲料、すべてがシナジーを生んでいる。

いま振り返っても明らかに正解だ。だからこそ、がぜんワクワクしてしまった。もとよりブログでポエム吐き散らかしているので羞恥心もなにもないのである。

 

というわけで本日9月16日、夏の気配も静まったこの頃、シャニマスが2020年の夏を締めくくった。受賞作が発表されました。

 

 

 

 

 

 

うめぇ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!

シンプルに、イラストとキャッチコピーが響き合っている。自分もこのイラストを使った投稿はしたんですが、必要だったのはこの視点だったんだ、と。商品を購入し飲んだあとのドラマに目を向けているので販促コピーとしての役目も効果的にこなしている。抜群にいい。ポエジーの瞬発力と、企画の意図を汲んだ広告作品としての完成度のバランスが完璧じゃないか。すばらしいですマジで・・・。

 

 

 

 

というわけで説明終わり。ここから自作の反省会です。

一人反省、全体としては

・企画の意図を無視し情緒に振りすぎた

・趣味のまま書いたらどこか後ろ暗く、ポジティブとはやや離れた(広告のキャッチコピーとしては……)

・シチュエーションの再現を目指しすぎてスッキリしないコピーに陥りがちだった

 

え?ガチで狙いに行ってたの?って思われるかも知れませんが、ガチでした。 

動画になるということは読んでくれるはず!という見込みは当たっていて、自分のポエムを声優さんに読んでもらえる機会なんてなくない!?とテンション上がってたんですが、思えばその気持ちがデカすぎて広告企画の意図を無視してしまっていたんだよな……ガチ反省でしょこれ・・・

 

 

人生を教えてくれた 傑作! 広告コピー516 (文春文庫)
 

 

 

 コピーの勉強するためにこの本を買って予習しました。勉強にはなったけど、まーじでコピーライターってめちゃめちゃ頭をひねってシンプルな言葉を紡いでいるんだと再認識。

 

 

 最初に作ったもの。

お題から考えていって、水分補給=生命にとって必要なもの=生命力=ひかり、等と接続していって光と言ったらイルミネ。当時実装されたばかりでこのイラストの魔力に取り憑かれていたこともあり、真乃に決定。

「みずから」という部分の掛け言葉がフックとなる構成にしたんですが、無理やり感みたいなのが出てしまっておりイタいな。駄洒落は主張させすぎずにさらっと飲み込ませたいんですけど、駄洒落に気づいてもらいたい感が出すぎているというか、それナシでは成立しないコピーなので失敗と思う。

 

 かなり趣味に振っているのでお気に入りですが、広告コピーとしてはまどろっこしすぎる。受賞作品と同じイラストなので比較ができてしまうんですよね。描きたいシーンや感情を抽象化するにあたっての削ぎ落としがまだまだ足りていなかった。

意図としては、おそらくたくさんの人がやるであろうボトルを覗き込んでいる側ではなく反対をやりたかった。覗き込まれている女の子からの視点ですね。そこに透の名前だったりボトルの透明感から「見透かす」という強めのワードを選んでねじ込んでみた。イラストのまなざしとコピーのあわせ技で読んだ人をドキッとさせるのを目指したんですが・・・・・・うーむ。趣味として「それでもなお許容されていたい」という虚ろな願望を出してみたものだがつまりこれもう商品のコピーじゃねえ!!

 

 

 

 衣装ポエムで「マジック・アワー」が出てきたので、それに近いオサレ語感の気象用語を探して見つけた「ブルー・モーメント」を使った。しかしコピーは愛唱性も重要という点が完全に抜けていた。またブルー・モーメントを使いたすぎて前フリがおざなりである。

夕暮れや夜明けにごく僅かな時間のみ見れるという現象らしく、それにあったイラストを選択。結果的には放クラがもつ青春感、永遠感(概念)にうまく共鳴すればいいかな・・・と安直に出した。見直すのもはずかしい失敗作・・・。

 

 他の人の作品を見て、アイドルの名前をうまく組み込むとカッコいい!!ということに気づいてやってみたもの。それだけに発想がとどまってしまい、UVケア商品のコピーとしてもはや何を言いたいのか意味不明になってしまった。夏は昼だけじゃなく夜にもドラマが待ってるぜ!という方向に持って行きたかったんだが完全に方向性を間違えている。まぁ、こがたんのイラストでは1番すきなカードなのでそれでひとつ作れただけでも満足ということにしておく。

 

 逆に真正面から商品のコピーということを考えてトライしてみたいのがこっち。自分が日焼け止めを使うことがほとんどない人間のため、そもそも製品として訴求すべき要素も巷の例もほとんどわからなかったのでとりあえずアネッサの過去のCMを見まくった。「憂、燦々」は名曲だよなぁ。なおMV。

女性目線で、肯定感を出して、夏を楽しむ姿勢を意識した。研究をして臨んだため結果的には納得のいくものが作れた気がする。思いつきではなく練り込みって大事。でも遊び心のようなものに欠けている気がする。でもそうやって付与させすぎると結局まどろっこしくなりがち。コピーライターって職業の凄さを認識しましたね。

 

 

 いかんでしょ。

 

 お題は花火。天塵の直撃をうけ、あのエピソードのヤケクソみたいに美しいラストシーンになにを叫ぶのだろうかと考えて作ったネタ。個人的に気に入っている。「たまや」「かぎや」をど忘れした結果、「○○○や」のノリで透が「ハレルヤ」って言い出したら楽しいなとひとりでニヤニヤしていた。(そんなヤツおるか?)あの場面で、意図せず祈りの言葉を空へ投げていたとしたらそれもそれで美しいかなという勝手な願望も込めて。

しかし透という女の子を掴みきれていない感触の中で、かなり勝手な二次創作をしてしまったような後味もあり複雑な思いに駆られる。浅倉透、永遠にわからん。

 

 

 見返すと面白みがないなぁ。田舎の公民館前とかに貼ってあるような、地元のちいさな夏祭りのお手製ポスターみたいなノリをイメージして作った。考えて作るとついつい言葉を増やしてしまいがちだったので、欲望を振り払って極力シンプルなコピーを目指したんですが・・・・・・コピーとしては強いワードだったり視点だったり語感だったり情緒だったり、フックがないと見どころもないですね。

 

 

 

安易だけども・・・。動き出す一瞬の緊張のようなドラマ性を入れてみたかった。花火そのものではなくて花火によって不規則なリズムで照らされる相手の顔や響く音なんかを想起してもらえるようにしてみたかった。「合図」というワードでなにかこの次の瞬間にはじまるような奥行きを出したかった。

全部「かった」です。シチュエーションというか考え方自体は好み(まぁ自分で考えてるので当たり前)なんですがいまいち踏み込みきれてなかった感があり、花火大会×このイラストのネタでもっと自分なりに深堀りしたい。リベンジがしてぇ。たぶん次には正解が出せるんだ・・・。畜生・・・・・・。

同じイラストを使ってLINE上で友人と共作したものもありますが、今回の記事では割愛。

https://twitter.com/sazanami233/status/1292481989002457089

 

 

 

 

以上。なんのイベントもなかった2020年、夏。めちゃめちゃ楽しい記憶をくれた企画でした。

まさか公式提供のもとでシャニマスオタク同士でポエム合戦ではしゃげる夏が、そんな夜が来るなんて。楽しすぎるでしょ。絶対に来年もやってほしいです。ツイッター上で恥ずかしげもなく性癖にじませながらまたポエムづくりをしたいんです。今度はもっとマジメにやるから・・・・・・いやどうかな・・・・・・。

目標をもってコンクール企画的なものに挑んだことも久しぶりで、いい刺激になりましたね。結果できあがったもんは上の通りで、納得のいくものばかりではないですが、
これは、こんなでも、おれの夏の証明なんですよ……

 

9月16日。今日はノクチルのCDデビューの日でもあります。

 

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2020年の夏、終わったなあ。この夏のエンドロール「あの花のように」を聞きながら今日は終わります。来年の夏にはイベントもいけるようになっているといいですね。

 

#シャニマスサマーアイドル2021

 

 

 

THE IDOLM@STER SHINY COLORS GR@DATE WING 07

THE IDOLM@STER SHINY COLORS GR@DATE WING 07

  • アーティスト:ノクチル
  • 発売日: 2020/09/16
  • メディア: CD