「正直どうでもいい?」

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神話をめぐる戦争の終結『ゴッドシーカー』2巻

PSPフォトカノ」をちまちまとプレイ中。なかなか面白い。

ゴッドシーカー 2 (電撃コミックス)ゴッドシーカー 2 (電撃コミックス)
(2012/01/27)
堤 利一郎

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   グラン=カフナが永久にあらんことを!     堤利一郎先生の「ゴッドシーカー」、最終巻となる第2巻が発売しています。 古き良き王道のRPGを思い出す、剣と魔法のファンタジー戦記漫画でした。 硬派に思わせておきながらもラブコメ要素も欠かさない、大好きな作品だったのですが、・・・惜しくもこの2巻で完結。うー、もっと読んでいたかったなぁ。 若干打ち切りくさいんですけど、ちゃんとまとまりある内容となっていますので、心残りはあれど大きな不満はありません。それでは感想をば。


メイントラロック王国へ交渉へ向かう国主サーロードとナナ、オヴ。 無事にたどり着き交渉も校長、ほっと胸をなでおろしたのも束の間、本国にダンテノート帝国が進軍したとの知らせが。サーロードの力ですぐさま帰国する面々。 グラン=カフナを飲み込もうと襲い来る帝国との決戦がいま始まる! ってな感じでクライマックス感、というか事実クライマックスである。 国家の規模がダンチガイな大国VS小国の構図で、その戦力差をどうグラン=カフナ国に伝わる力で覆していくかが注目どころ。当然のごとく追い詰められていく主人公たち。緊迫した雰囲気が漂う、まさに最終決戦。 その戦局が行く末は物語の核心に触れる部分なので、ここではふれないでおきますが この2巻の表紙イラストが示すとおりの、晴れやかなラストに仕上がっていましたね。 さて話は変わりますが、この作品は女の子がかわいいんですなぁ! GS1.jpg 特にリンゼルちゃんは素晴らしかった・・・!なんですかこのニコニコ顔は! オヴにベタ惚れで、初めてだと思われる恋にウキウキしてる様子が微笑ましい女の子。 でも戦士として凛々しい一面を発揮したりもして。 恋にバトルにと、メインキャラクターではありませんでしたが本編にも大きく関わる人物であり、2巻の後半の展開なんかはいい働きをみせてくれていましたね。 ただ惜しむべきはナナとのオヴの奪い合いシーンが見られなかったこと・・・! せっかくこういう女の子だったのでそういう微・修羅場シーンも見てみたかったなぁw ナナとも歳が近いですし、本作では数少ない女の子キャラだったので(まぁメインキャラがそもそも少なかったか)、2人が同じ男の子を取合えってギャアギャア騒いじゃうようなのが・・・。 しかしその点を補完してくれたのがこの2巻のカバー裏ですよ!! GS3.jpg うーかわいい!困り顔のオヴも合わせて3人セットでかわいすぎる! そう・・・こういうのを見たかったんだ・・・!出来たなら本編で・・・! まぁメインヒロインはナナ様だってわかりきってますけどー!そういうふうにラブコメっちゃう3人がもっと見たかったなーっていう話です。一点イラストだけでも見れてハッピーじゃ。 さて、物語意外でもおっと思った部分があって、それが服装へのこだわり。 この表紙も、実物で見ると実にナナちゃんのドレスの丁寧に書き込まれています。 膨らんだ裾のフリルはそれだけでお姫様のゴージャスさが表れていましたね。 GS2.jpg このシーンなんかも。ついついじっくりと見つめてしまうのです。 キャラクターの魅力とともに、「絵」そのものへの好感度が高い作品だったかと。 ややザラついた質感の線が大変ツボですし、描き込みも多い。 絵に対しての細やかさも、自分がこの作品の好きな1つの理由なのでした。 ・・・・実はフリルフェチ漫画なんじゃないの疑惑。


そんな「ゴッドシーカー」第2巻でした。 当たり前ですがそうきっぱりと書かれてはいませんが、きっと打ち切られました。 しかしストーリーはきちんと収束し、納得の得られるものとなっています。 ただし肝心の戦争描写は、尺の都合か、ずいぶん短くなってしまった模様。 バトルはありますが、もっと規模の大きい戦争を期待して読むと満足はいかないかもですねえ。結構あっさり解決してしまったと言えばそうですし。 作品の素材そのものはとても良かったのです。締め方も全く悪くない。 使い古されてそうな王道な物語をきっちりと魅力的に演出する、世界観の丈夫さ。 ラブコメを含めたキャラクター同士のやりとりの楽しさ。 そして直前にも書きましたが、この絵はとても魅力的でした。 気に入った点はたくさんあって、この作家さんの新しい作品を読みたくなりましたね! ともあれ、「ゴッドシーカー」は完結です。楽しめました。 ファンタジー漫画が好きな人にはオススメ。サイドメニューとして恋愛描写も美味。 『ゴッドシーカー』2巻 ・・・・・・・・・・★★★☆ もっと長く続いて欲しかったというのが本音。しかし充分に魅力ある作品でした。