「正直どうでもいい?」

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もっと近づいて、もっとドキドキして。『あさがおと加瀬さん。 』

あさがおと加瀬さん。 (ひらり、コミックス)あさがおと加瀬さん。 (ひらり、コミックス)
(2012/07/28)
高嶋 ひろみ

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   加瀬さんの自転車は すごく揺れたけど すごく速かったです 今日は高嶋ひろみ先生の単行本「あさがおと加瀬さん。」です。 新書館の百合アンソロジー「ひらり、」にて掲載され続けた加瀬さんシリーズがようやくコミックス化しましたよ。待ってました待ってました。というかやっと「ひらり、」レーベルコミックス出た! 高嶋ひろみ先生と言えば自分は「未満れんあい」で知って好きになったのですが 本作は百合漫画ということで、女の子同士の甘いひと時が描かれた作品。 「ひらり、」本誌の感想を書いたときに加瀬さんシリーズにも触れていたのでよければどぞ。 甘く切ない、だけじゃない。 『ひらり、』Vol.4 真夏の夜の夢。いじっぱりな秘密。 『ひらり、』vol.5


どんくさい(ひどい)けどいろんなことに一生懸命な女の子、山田。 彼女の憧れは、美人で活発でカッコいい隣のクラスの女の子、加瀬さん。 あさがおをきっかけに、加瀬さんとのちょっとしたつながりを得た山田ですが、実は加瀬さんもチラチラと山田のことを気にしているようで。 気になるしもっと近づいてみたいけど、勇気も出ないしきっかけもないし・・・ 心地よい緊張が微笑ましい恋のはじまり!ビクビクしながら、ちょっと期待しながら、でもうまく踏み込めない・・・で、そわそわしてばかりの2人。もう!かわいいなぁ! 加瀬さん1 第一話だとこのシーンが大好きです。 こっそり盗み見ていたら、向こうもこっちを盗み見ていました、という場面。 うひゃあですよ。うまく誤魔化せてない加瀬さんの照れた様子がたまらんです。 ほとんど山田と加瀬さんのふれあいを描いていき、基本的には不安になることもハラハラさせられることはありません。 眩しいくらいキラキラしてて、前向きでハッピー。 切ない百合も好きですが、女の子たちが満面の笑みを浮かべ笑い合ったり、寄り添い合って穏やかな時間を過ごしたり・・・そんな幸せすぎる百合というのも大好きです。 安心して「かわいいなあかわいいなあ」とテンションを高められる作品です。 ただちょっとだけ計算高いところを見せたりするんですよね。 女の子だって女の子をやらしい目で見たりしてる。 でもそういう部分にもまた、恋愛を満喫しているなぁこいつら!という感慨が湧いてきます。キラキラしただけじゃない、ちょっとジメッとした感情だって、やっぱり恋なのだ。そういう気持ちがあってこその恋とも言える。 そのジメッとした部分も読者をぎょっとさせるような雰囲気は一切なく、「ああもうかわいい!」という熱狂をあさらに加速させる一要素として存在している。 ちょっぴりのやましさや、密かにしかけるかけひきが、さらにこの作品を面白くしています。 単行本で一番の名シーンだと感じるのがここ。 この一瞬のやりとりには本当に胸ときめいた。リアルに悶えました。 加瀬さん2 山田が使ったボトルで、間接キス。 間接キスを当然意識した上で、さらに山田にも意識させるための目配せ。 そして口を離したときに「ちゅっ」と鳴らしたのも、もうこれわざとだろ! もっと私を意識してよって言ってるようなもんですよ!(笑顔)


はぁー、うん。この2人、すごくかわいい。シンプルな感想だけど、かわいいです。 山田が顔を赤らめて右往左往するのもたまらないし、加瀬さんがその凛々しさの中に女の子らしい欲張りな一面を秘めているのもたまらない。 期待したいけど勇気が出せず、でも触れ合ったら期待以上の一歩を進む2人。 2人の絆が深化していき、この単行本の中でいったんまとまるので読後感もいい。 そのクライマックスの盛り上げ方もよくて、ニヤニヤが止まらんです! 読んでてきっと幸福な気持ちになる作品ですねえ。 しかし加瀬さんシリーズは続くのです。というのが最後に書いてあってほっと一安心。 お気に入りのシリーズだったので継続とても嬉しいですね。 まぁ掲載ペースを考えると、次の巻がでるならだいぶ先でしょうけども。 それまでは「ひらり、」系列で追うとします。 とりあえず、とびきりかわいい百合漫画ということで〆。 『あさがおと加瀬さん。』 ・・・・・・・・・★★★★ ドキマギしてドタバタしてる2人に読んでる側はとってもニヤニヤできる。山田は加瀬さんの嫁。