「正直どうでもいい?」

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君とともに空を駆ける。『アリソン』

いやあっふううううう試験終わったので更新していきます。前回ラノベだったので続けて。

アリソン〈3 上〉ルトニを車窓から (電撃文庫)アリソン〈3 上〉ルトニを車窓から (電撃文庫)
(2004/03)
時雨沢 恵一

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アリソン〈3 下〉陰謀という名の列車 (電撃文庫)アリソン〈3 下〉陰謀という名の列車 (電撃文庫)
(2004/05)
時雨沢 恵一

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   久しぶり、ヴィル。元気だった? 3の上下巻を貼りましたが「アリソン」1~3巻のさくっとした感想を。 なんで今更、というタイトルではありますが6月下旬から夢中で読んでたシリーズ。 きっかけはなんとなく店頭で「メグとセロン」の最終巻を手に取り、口絵ページの雰囲気がむっさ好みだったからという・・・・。メグセロ読みたいからシリーズの最初から読んでいくことに。 有名な時雨沢先生なのでこの作品もなんとなくは知っていましたが、「キノの旅」を何冊か読んだことがあるくらいでこのシリーズは読んだことはなかったんですね。 しかしこれが面白い面白い!子供のころも今も王道RPG的世界観は大好きで、この作品にもすっかりハマりました。まさにアドベンチャーといった雰囲気は、気持ちを大いに盛り上げてくれます。 記憶と狙撃に優れてはいるけど普段はぼんやりマイペースな少年・ヴィルと 活発で身体能力抜群の飛行機乗りの女の子・アリソン。 孤児院で幼い頃からともに時間を過ごしてきた2人を軸に展開する冒険モノ。 飛行機だとか銃だとか、自分はあんまり詳しくないですがそういうのが好きな人もワクワクしそう。あとがきで作者も書いていましたがわりとそういう描写は多め。 しかし純粋にエネルギーが満ちみちていて、前へ前へとつっぱしって事態がめまぐるしく動いていく、この忙しい感じがたまりません。 あと少年少女による冒険物語ってやっぱり大好き。グランディアとか大好きでしたね・・・。 1~3巻全体の感想で言うと、1番好きなのは1巻かな。 目指すものがあっての冒険という構図が明確で、結末もグッときました。1番ドキドキしたのは3巻だけど。あの上巻のプロローグ読んだ当時の人たちはどんな思いだったんだろうかw 2巻も雪国の描写がすごく丁寧で、いい雰囲気を終始味わえましたね。 キャラクターもそれぞれに魅力的で、みんなクセがあるんだけどイヤミがなくていいですね。ベネディクトなんかは憎まれキャラっぽいんだけど、やっぱりいい男だ。フィーとのコンビもいい。アリソンペアがアリソンの賑やかさが前面にたつ一方、こちらはしっとりと大人なムードで愛しあう。うむ(笑顔)。 テキストも軽快ですごく気持ちのいいテンポで読める。読みやすくムダがない。しかししっかりと伏線を仕込んでいる。さくっと読めて情景を読者に想像させる技があると思いました。 二転三転する忙しいストーリー展開をみせるも、全て収まるべく収まってくれる気持ちよさ! 良質な少年小説ですねえ。小中学生の男の子とか読むといい。リアルタイムで読めていたら俺も中学生とかだったはずなので、惜しいことをした。でも今読んでも十分に心をときめかせることができる。 切るとこは切る、とシーンの切り替えのタイミングも実に鮮やかで、巻ごとの終わり方がいつもとても爽快な気持ちになりました。だらだらとやらないのもこのシリーズのよかったところ。 あと少ないけど気になったところ。 2巻のフィーについて。やや描写が足りないように思ったんだけどなあ、俺が読み流した部分があるのか。終盤、機内でベネディクトのキスに応じるシーンが一番引っかかった。ここに至るまでにそこまで彼女の中で恋心が育っていたような気がしなかったのだが。機内でお互いの秘密を話すほどに距離は縮まったとは言えど。しかし村から逃げる最中とかのベネディクトらの行動を見ると、特別な描写はなくてもそりゃ惚れるわなということで納得はする。 それと事態が大きく動き出す前の展開のくどさ。1巻はアドベンチャーの導入的ワクワクはありましたが、2巻3巻の最初のうちはやや退屈だったかもしれない。まぁ、平和は一番ですけどもw それだけ。一応気になるポイントも書いてみたけど、本当に面白かった。まだ今月の電撃の新刊読めてないのにそっちのけでアリソンシリーズ読んでましたよ! もう続編の「リリアとトレイズ」シリーズも買ってあるのでがしがし読んでいく予定。 ページをめくる手が止まらないという感覚を味あわせてくれる冒険ファンタジー。 だいぶ前に発売されてる作品で、人気もありますが、確かにとても面白かったです。