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ギリギリなネタ満載!出版社の擬人化マンガ『飯田橋のふたばちゃん』1巻

飯田橋のふたばちゃん(1) (アクションコミックス)飯田橋のふたばちゃん(1) (アクションコミックス)
(2013/06/28)
横山 了一

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   マンガ界とは一切関係ありません 世の中にはいろんな擬人化漫画がありますが…漫画好きだからこそ楽しめる擬人化漫画としては、かなりの面白さだと思います。飯田橋のふたばちゃん」1巻がでました。 これは出版社を擬人化した漫画。 ネット上で話題になったりしてるのでそれで知った人も多そう。やっと単行本化ですよ!! S英社、K談社、S学館にA田書店…などなど他にもたくさんあるもんですが、そんな各社の特徴を盛り込んだ女子高生たちの賑やかな4コマ漫画となっています。 だいぶ危ないネタも飛び出してきて、かわいい&きわどい! その会社を代表する作品のネタはもちろんのこと、あんまり明るみには出せないようなブラックな一面もばっちり仕込まれています。 だ、大丈夫!実在する出版社とは一切関係ないハズだから!あくまでもソレっぽい名前とそれっぽい特徴の女の子たちがワイワイやってるだけだから!


当然ですがほぼ全ネタ、その出版社らしいオチが付く。 正直メチャクチャ面白い漫画だと思うんですけど、あまりに細かいネタを拾ってくるコアな4コマギャグとなっており、読者にもある程度の知識が求められているよなぁ…! 現実の出版社ごとのカラーを知っているから、この漫画を読んで「どこまで踏み込んでいるのか」というギリギリ感に笑わせられる! だから知らないと反応できない所もちらほら…。俺はホーム社、銀杏社あたりは「そ、そうなの…?」という感じでした。 特にブラックネタ関係は、「そういうことがあった」ということを知ってないとチンプンカンプンな部分が多いし。(S学館ちゃんやたらとものを無くしちゃう だからこそか、分かる際どいネタの数々に「大丈夫かよこれwww」と興奮する。 風刺っぽいコメディというのは受け手にも結構求められる要素が大きいかもしれない。「漫画好きだからこそ楽しめる」と思うのは、そういう部分です。 作者的にはギリギリをせめているんでしょうが、まぁほぼアウトだよねこれw しかしブラックユーモアばかりというわけもなく、徹底的な出版社単位のパロディも輝いていますね。有名作品のパロディの数々…! ネタのチョイスがお見事ですし、それぞれの女の子もとてもキャラが立ってる! 集英ちゃんは束縛が強く結果次第で即打ち切り、ジャンプシステム丸出し。 小学ちゃんは恋愛面に強いけどおっちょこちょいでたまに物を無くす。 講談ちゃんはデンプシーロールと丸太アタックが得意技。ゴシップ集めも好き。 秋田ちゃんはヤンキー。単行本発売に関してシビア。危ない妹がいる。 そして主人公兼ツッコミ役が双葉ちゃん。地味だが親族エロまみれ。 他にもメインの出版社はあらかた登場して、それぞれに個性的なキャラになってます。ウィキを見たらご丁寧に各キャラごとのブラックな一面に関するリンクまで貼られているのでヒドイとおもいました、まる。 個人的に白泉ちゃん、スクエミちゃんが出てくると賑やかで楽しいなぁ。 というか秋田ちゃんのキャラ立ちはすごいわw ふたばちゃん1 秋田ちゃんの妹の問題児、いちごちゃん。 なにやらアダルトだったりアブノーマルな友達が多いらしい。 いちごちゃんはキャラ的にとても美味しいのか、メチャクチャやってますねw いろんな特徴を持つ擬人化出版社娘たち。 更にそこからいろんな作品のネタや会社としてのどーのこーのを設定として盛り込んでいくので、一言では語りきれないくらい各キャラ濃ゆーく膨らみ上がっていきます。 芳文ちゃんは似た顔の姉妹がいっぱいいるけど、実は中身はオッサンだったりして面白いw 詰め込みすぎなくらいにネタが放り込まれていて、テンポの良さが凄いな! ネタのチョイスも楽しいし、4コマ漫画として純粋な流れとかも楽しいのです。単なる一発ネタ漫画に終わらない魅力を感じさせてくれる! このネタが面白かったよね、これは危なかったよね、と逐一書いていってもキリがない質量感!お腹いっぱいですよ…! ふたばちゃん 個人的に「おお…これは…」と思ったヨシモトちゃんとガンボちゃん。懐かしいな…。 なんというか、こういう時代ですし、この漫画に登場した擬人化娘がある日とつぜん休学とか転校とかしないでほしいなと願うしかない…! ふたばちゃん3 そして時に話題になる漫画界の「引き抜き」…!! 日文ちゃんはお家芸感あるけど、小学ちゃんも目立ってるからな。スクエミちゃーん!


こんな調子で、漫画業界のちょっと(?)ブラックな所をネタにしていく漫画。 ニヤリとさせられるネタばかりで、がっつり楽しめましたw こちらのインタビューもみてみると、作者夫婦のコダワリとか面白い裏話とかも見れて嬉しい。 →出版社擬人化4コママンガ「飯田橋のふたばちゃん」はかくして生まれた このインタビューで「双葉社だからできた内容」という事も語られていましたが、なるほどなぁ。たしかに、他の出版社がメチャクチャにキャラ濃いのに比べれば、…という感じはあるのかもしれないw でも双葉ちゃんだって面白い面はたくさん持ってるからなw 業界裏話なこの漫画がこれからも続くのなら、今後なにかしら漫画業界のニュースがあったときにも、この作品ならネタに反映してくれるんだろうなーという期待をしてしまうw 実際、何かと騒がしいエロ漫画の関連ネタも面白い仕込みをしてくれています(メロンブックスで買ったら描きおろし4コマのリーフレット付いて来ました せっかくwebコミックでいつでも読めるので、定期的にチェックしないとな。 ギリギリすぎるネタの連発。あまり広まりすぎるとそれはそれで危ない気がする作品だけど、でもとても気に入った作品なのでオススメしたい、複雑な漫画w 『飯田橋のふたばちゃん』1巻 ・・・・・・・・・★★★★ 中身のギッシリ詰まった、漫画好きに送る漫画業界漫画。そのネタはあぶない!