「正直どうでもいい?」

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女の子のげんしけんだなぁ。『げんしけん』12巻(二代目の参)

げんしけん 二代目の参(12) (アフタヌーンKC)げんしけん 二代目の参(12) (アフタヌーンKC)
(2012/06/22)
木尾 士目

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   私 波戸くんが描いたマンガ すごく読んでみたいな… 二代目になって3冊目、「げんしけん」の新刊が出ました。 夏フェスも終わって物語は秋へと進む。大きなイベントはないものの、げんしけんの日常は相変わらず退屈しないもので。一方で近づく学園祭をどうするかという点で話は膨らんでいきます。とゆことで12巻の感想を。ううむ、げんしけんも12巻か。 前巻→情熱の行き場と置き場。『げんしけん』11巻(二代目の弐)


さて今回の表紙です。今のげんしけんを象徴したかのような女の子空間である。 机にお菓子をいっぱい並べて楽しそうにお話してるシーンでしょうか。げんしけんでオタクばかりとはいえやっぱ女の子だなというか。 ふと1巻の表紙を見たら、この時は机にゲーム雑誌にドドンに美少女フィギュアがゴロリ。 この違い・・・二代目げんしけんを見せつけられた感ありますな。 ・・・ここまで書いておいて12巻表紙のうち一人は男だってことを忘れてた。 ホワイトボードには学園祭に向けた書き込みがあったりして、大学サークルっぽい生活感があるあたりも好き。なんだか楽しそうな雰囲気が伝わってきます。 女の子のげんしけんになったなぁと感じたのは12巻本編でも。 まぁ登場人物ほとんど女子になってなにを今更という感じですが・・・これですよ。 げんしけn コイバナ in げんしけん げんしけんの部室で女の子たちが恋愛の話をする。なんかすごいなー・・・。 恋話とかまさに女の子って感じですよ!なんかよくわかりませんが! とは言え彼女らも女の子同士の恋話トークの経験なんて全然ないらしく、始めておいて空気はぎこちなくなるし、出てくる話も・・・。けどなんとなく場の空気が華やぐのが女の子っぽいなあ。 ああ初代でも春日部さんが恋愛ネタでイジってたこともあったか。でも雰囲気違うなw なんかこっ恥ずかしいよね。オタクなんてだいたい、リアルの恋なんか知ったこっちゃねえぜなスタンスの人が多そうだし、そういうポーズをついついとっちゃう人が斑目さんだよねという。カノジョは欲しくなくはない、とも言ってたから、素直になれないだけかな。ともかく、オタク同士で現実の恋の話題を出すことも滅多にないんじゃないだろうか。 どんな話が飛び出すのやらと読んでてとてもドキドキしました。 でなんで恋話なんて始めたのかと言えば、学園祭で発表する創作のため。 そういう目的があって始めてこんな話をするあたりは、そういう話題に億劫なオタクっぽくて微笑ましいですな。実際にどんな作品が出来たのか、学園祭はどうなるかは13巻に持ち越し。


感想書いてみれば「昔のげんしけんと今のげんしけんの違い」についつい注目してしまう自分。昔のげんしけんにこだわってるわけではないですが、引きずっているのは確かかも知れない。 人が変わればサークルの雰囲気も変わるのは当然なんだけれど。 そんな昔を懐かしむ気持ちをなんとなく背負ってくれるのが斑目さんでして。 「げんしけんと言えば」なキャラクターだと思っているのですが、2代目においてもそれなりに出番がありますし、斑目の気持ちがどう変化していくかはかなり注力されている部分。 2代目にも相変わらず、もろもろと切ない境遇は変わらないなぁ・・・。加えてオタクとしての情熱が静まりつつあることも前巻言われていて、斑目さんの動向にわりとソワソワ。 げんしけん3 今回なんて、斑目さんがげんしけんと距離を置くことを考えているという話も出てくる。 どんどん斑目さんが遠ざかっていくようで・・・くそー寂しいな。 まぁここでズバッと判断ができるような人か果たしてって所で疑問はあるわけで、グダグダと居着いていそうなんですが! 今回も斑目さんと波戸くんのやりとりは面白いんですよ。斑目さんの超ヘタレぶりとか、男の娘をめぐる混乱と興奮とか。男の娘って妊娠するんだね。げんしけん読んで初めて知った・・・。さすが勉強になるな!男の娘は欲深い夢と悪ふざけが詰め込まれてて素敵。 さてキャラの話を続けると今回は結構新キャラも登場します。 現役サークル自治委員やとあるキャラの家族やら。 げんしけん2 また登場しそうだよなこの子。来年の春とかにな・・・! なにがツルツルだったのかと言えばまぁ・・・。なんとなく想像通りでした。


わりと穏やか~に、けれど慌ただしく楽しく賑やかな日々。 げんしけん12巻はまったりとした中で、気持ちの微妙な変化を見せる内容だったかと。 2代目の女の子たちにもだいぶ自分が馴染んできて、面白くなって来ました。 吉武と矢島のかけあいが面白いなぁ。吉武が盛り上げて、矢島がのりつつも所々でブレーキをかける。矢島は所々で観察力の深さというか、他人を思いやってる一面が見れていいな。 でも吉武が考えなしかと言えばそんなわけもなく、妹の権では思慮深い一面を見せており、全部わかったうえでアクセス踏み込んでると分かる。結構なクセモノです。 一年生同士で家に遊びにいったり飲み会したり、どんどん仲良くなってってて微笑ましいですねえ。キラキラしてるじゃないですか。 一方で先にも書きましたが、男性主体サークルと女性主体サークルの雰囲気の違いをつよく感じるようになってきたかなぁ。 未だにげんしけん部室にはくじアンのポスターが張られていたり、部室の見た目は変わっていないんだけど、やっぱり雰囲気は違うんだよな。 それは良いとか悪いとかじゃなくて、そういうものだから。世代交代です。 いろんな思いを抱きつつもやっぱり楽しめるオタク青春漫画げんしけん。 『げんしけん』12巻(二代目の参) ・・・・・・・・・★★★★ 二代目も三冊目。2代目キャラの過去も掘り下げる一冊。13巻では学園祭で楽しみ! そういえば藪崎たちが漫研追い出されたらしい。藪崎さんいいキャラですな。