「正直どうでもいい?」

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WHITE ALBUM2 ~introductory chapter~を終えてのメモ

WHITE ALBUM2(「introductory chapter」+「closing chapter」セット版)WHITE ALBUM2(「introductory chapter」+「closing chapter」セット版)
(2011/12/22)
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もともと発売後からのとどまることを知らない絶賛の流れは把握してましたが ネットでもリアルでも「これはヤバイ」とかなんとかのオススメ波状攻撃を食らい 辛抱たまらなくなって買ってみたらなるほどコイツは確かに電子ドラッグでふフふふェフィ 2月末に購入してから「フォトカノ」の同時進行だったりリアルでやる事あったりでプレイ時間がなかなか確保できませんでしたが、あんまり面白いのでだんだんプレイ時間が伸びる伸びる。 んでやっとこさ、序章(introductory chapter)周りを一段落つかせました。 そんなわけでICを終わらせた段階での自分の感想を保存しておきたいというか、まぁメモ程度に色々思ったことかいて整理させてから後編に臨みたいなとおもいます。 そういう趣旨なので、今回は紹介記事とかでもなんでもなく完全に自分のための更新。 さっき2週目終えてテンション上がっちゃってます。  


ごめんなさい長文です。そしてネタバレあるので未プレイ者は注意。物語へのメモ中心。 というか書きたいことが多すぎて全然まとまらないのでスババーっと一気に書く。 では、まだ序章が終わっただけですけど、 ああアアアアアアアアアアアアアアア痛い!!! 序章2週目までと、終章本編に行くまでに読むべきオマケシナリオ3つを読了。 序盤はまぁおいておこう。進むに連れてチクチクと胸をさす痛みはあれど、「文化祭を成功させなければならない」という確固たる目的があり、それに向け邁進する3人の姿はひたすらキラキラ眩しかった。 しかし3人があまりに近くなり、力強く結ばれてしまった。そして文化祭で絶頂を極めた(満足度的な意味で)あと、一時的な目標を失った3人の心は途端に浮つきだした。 じっくりと描かれていくライブにむけての練習は、この物語のタネに水をやり発芽させるためのような時間で、そのタネが成長しだしたらもう大変。とてもニヤニヤしながらプレイできる代物ではなく、後半はクリックを進めれば進めるだけの俺の顔も歪む。でも面白い。面白い・・・。 なんでこんな辛い思いしながら擬似恋愛ゲームやってるのか自問自答もしそうになりますが、面白いから仕方ないよね・・・面白いけど、ツラ・・・。 擬似恋愛って言うのはやや恥ずかしい表現ですが、そして次にまた恥ずかしいことを言うと、この物語、シンクロ率がムッチャクチャに高い。 自分はギャルゲーも本名プレイは恥ずかしくてやったことない人間ですし、エロゲーやってて意識的に主人公に感情移入するのもなんだかイタいような気がして、客観的に楽しもうと考えながらやってる節があるけれど(アマガミを「橘さんパネっす」とか言いながらやってる感じで)、このゲームはちょっと事情が違う。 主人公が自分に似ているわけではない。こんなマジメでマネな人間ではないし。 でもやっていて、雪菜もかずさも、どちらもかわいい。かわいくて、選べない。 だから春希と同じようなポジションでこの世界を眺めてしまうし、心がボロボロになっていく。やってる人間をズリズリと淵へ誘い込んでくる感じ、たまらんねー。 自分がエロゲーでやるときは、まず「不幸な女の子を助けたい」っていう欲望を叶えるためにやる場合が多い。どうかと思うが、かわいそうな女の子を主人公が助けちゃうようなシナリオはなんだかんだで大好きで心滾るというもので。助けたことでそのヒロインに対して精神的優位性を誇ってやりたいというキモチワルイ欲求が自分にあるかもしれないけれど、でも今回の場合、メイン2人を「どっちがかわいそうか」なんて秤にかけられない。 やっていて可哀想って意味で揺さぶられたのはかずさなんだけども、そう単純な話でもなく、雪菜をひっぺがしてかずさに突き進むことなんて出来るはずもない深刻な3角関係。 だってこいつら、恋愛において残酷になろうとはせず、あえて「3人一緒のままずっといたいよね」なんて夢物語を掲げちゃって、でも恋は止められるはずもなくグチャグチャになってる。 友情をいうことすら憚られるくらい大きく膨らみ、深く結びついた3人。でもその結びつけたものは間違いなく恋愛感情を含めてのもので、どっちしろこの針のむしろ状態から逃れるはずもなかっただろうなぁとも想う。 絶対にどちらかを深く傷つけるのに、そうしないための微かな希望を探してぐだぐだやって、でもそんな曖昧で壊れそうな「3人」の時間に浸っていることも一時的な安心感を呼んでいて・・・そして後に伸ばせば伸ばすほど気持ちも大きくなって、罪悪感も膨れ上がっていって、余計踏み出せない。 恋愛なんてめんどくさいもの、男女でやるもんじゃねーな。(じゃあどうしろと) そしてこれだけこじれた関係を面白く感じてしまって、あまつさえどちらも選べないくらいに両ヒロインを好きになっちゃっているんだから、完全にこの作品にやられてる。 つまり本当に、メインヒロイン2人のキャラクター作りが上手い。上手くてイガイタイ。 どちらも選べない。だから主人公と同じように、「じゃあどうすればいいんだ/よかったんだ」と頭を悩ませるハメになる。いつのまにやら似てもいない主人公と同じ立ち位置になって泣きそうにプレイしてたという。ああもう恥ずかしがる必要はないな。この主人公は俺って事でいい。時たまこいつ殴りたくなることもあるのはまぁいいや。 圧倒されながらもとことん物語に引きずり込まれる、この没入感の高さ。 これがすなわちこの物語の最大の巧さで、魅力で、しんどいポイントだなぁ。 こいつがウワサの丸戸シナリオってやつですか。いい仕事をしなさる。 傷つけることから逃げたせいでさらなる泥沼へ落ち込んでいくという、小心者な自分をとことんまで苛め抜く悪魔のような展開・・・。 どっちにいっても傷ついて、どっちにしろ最低の選択をして、罪悪感抱え込んで苦しんで。 それは主人公だけじゃなくて、雪菜も、かずさも、3人ともがそうで。 事実、超絶楽しいのは確か。しかし、それは笑顔で迎え入れられるものでは到底ない。 かずさが本当の気持ちを吐き出したあとからの俺のテンションはさらなる急転直下を記録し、終盤に向けてキリキリを胸を痛ませつつ、迎えたエンディングはオープニングへつながる。 このタイミングで3人が文化祭でやった3曲目「届かない恋」が流れてくる演出は、文化祭シーンで3曲目が流れなかった時点で「どうせ後で泣かせる場面で流れてくるんだろう」と構えていた自分の心のガードを思わぬ方向から突き刺して殺す。泣かせるシーンどころか、一番流れてほしくない、傷ついた時に、もう3人一緒にいられることもなくなって、でも文化祭からの時間でさんざん3人の心をボロボロに痛めつけて流れてくるこの演出は、どう考えてもプレイヤーを殺しにかかっている。


雪菜は、自分の居心地のいい空間を、「3人」でいられる時間を守りたい。 かずさは、自分から遠ざかって、自分の恋を殺そうとする。 主人公の春希はクソマジメな性格。 そんな性格だからこそ、誠実を貫きたいのに不誠実にならざるをえないこのシチュエーションには大層なストレスを感じ、その心の痛みは彼目線で物語を楽しむ俺にまでやってくる。 自分よりも、相手 ただ彼は「大切な人」を増やしすぎた。最優先の誰かを選ぶことが出来なかった。 それは今の彼女である雪菜に対してと、かつて恋焦がれ未だ想い燻らせているかずさに対して、どちらも大切にしようとしたがゆえの残酷さで、彼の甘ちゃんさというか。こんな主人公だからこんなにこじれんだよ!!春希が「2人とも俺の彼女な」っていうハーレム志願クソ主人公だったらなにも問題はなかった。2人から愛想つかされて孤独になるか、本当に手に入れてウハウハであるよ。 で、誠実であろうとしてかずさから距離を取ろうとしたりするけど、意識しまくりなのはまるわかりで、結局どうしようもなくなってしまったり。 こうなると、本当、「3人一緒にいよう」なんてのは、簡単なようで全然うまく行かない。 理想ではある、けれど、それを許したくない心が3人ともにあって、それが罪悪感を強めていく。この3人、一旦1人と1人と1人になっちゃうのがいいと思うわ。ということでかずさの選択は、めっちゃくちゃ切ないけれど、彼女が取れるきっと最善の一手。待ってろよCCで幸せにさせてあげるから。・・・幸せにできるよね・・・? そして序章を終えてから改めて主題歌「届かない恋」の歌詞を読みましたが・・・。 これをかずさに渡して作曲してもらって、雪菜のための曲として歌ってもらうって、なんというか、春希お前どういうつもりだとしか。天然かよ! 今もこの恋は動け出せない・・・。完全に自分の未来を言い当ててやがる。


一周目では謎のまま取り残されていた、ささいな違和感や意味有りげなセリフたちは、ICの2週目をやることである程度解消された。ライブ後の追加シーンとか、なるほどという感じ。 しかしこれを見ると一層、つらい。 3人が抱える想いの全貌が見えてきて、そして罪悪感もわかった。この3人、ダメだ。それぞれが抱える罪悪感がデカすぎる、というかタチが悪すぎる。 「3人」というコミュニティにすがる雪菜がとった行動が一気に物語を動かしたけど、でも雪菜を恨むことなんてできない。 そしてかずさはかずさで、誰も傷つかないように自分だけが傷つくように、離れていこうとする。 旅行帰りの車内のシーンで見せた誰も知らない後悔の嗚咽の後、かずさは春希と距離を置くし、春希もちゃんと切なだけを見なくちゃって意識しているけれど、本当にこの2人は・・・。 雪菜は「自分はかずさには勝てない。かずさより春希くんを好きにはなれない」とか言ってたけど、そういうのも絶対違うんだ。雪菜は器用すぎるんだな。そんな想いの大きさを、払える犠牲で測ろうってのも間違いで完全に自虐はいってるし。あああ雪菜もなんとかしてあげたいんだよおおおああああああ。「誰かに幸せにしてもらってね☆」とかじゃんくて、春希に幸せにしてもらって欲しい。つまり俺が幸せにするのである。 いやしかし、話が左右してていみわかんなくなってきてるけど、Hシーンのキスしながら泣いちゃうかずさがかわいすぎてね・・・だめだわ・・・幸せにしてあげたくなる度数が高すぎる・・・。 でも雪奈にも笑っていて欲しい。春希にちゃんと好きだって言ってもらって欲しい・・・。 ラストの、目に涙が溜まって雫が落ちていく演出、素晴らしかった。 それでオマケシナリオの話もちょいと。 「雪が解け、そして雪が降るまで」は序章の前日譚をかずさ目線で綴ったもの。 これを踏まえて序章2週目をやると、ぶっきらぼうすぎる最初のかずさですら愛おしくて仕方ない。かずさがもうちょっと素直だったら、絶対にいろいろ違ってただろうなぁ。律儀に待っちゃう犬かずさが絶品のかわさ。 これをやったらかずさの方に心が動いてしまった。 「歌を忘れた偶像(アイドル)」は序章と終章をつなぐエピソード。 雪菜のご褒美は俺にとってもご褒美でしたね(笑顔)。でも、これこそ春希の残酷さを現す展開が後半にあった。いや、わかるけど、お前そういう立場じゃねーだろもう・・。でも雪菜のうれしそうな様子が見れて自分もほっこりしたのは本当ですけども・・・。なんか、なんかああああー!春希ィィィ! これをやたら雪菜の方に心が動いてしまった。 公式HPで公開されている「Twinkle Snow~夢想~」は、甘くも残酷なIFの世界をみせてくれる一作だった。ライブ後、もし春希と想い通じ合わせていたのがかずさだったら、という、まさに夢物語。 彼女モード全開になった本編の雪菜もおもっくそ可愛かったけれど、かずさも本当にかわいくてどうしましょうねェ。 しかしラストで見せつけられるのは「逃げられないぞ」という、まさしく正しい結末。 きっとどんな選択をしたところで、苦しみからも傷からも、3人が逃げることなんて出来やしない。分かっているけれど、なんとかできないかって探して夢想してしまうのも仕方ない。


と、1時間半くらいで一気に今の感覚を文章化してみたよっと。長い。 いや、ついさっき2週目を終えたのでテンション上がって仕方なかったんですよ、吐き出さないと走り出したくなるわこのゲーム。どこにだよ。 とりあえず、この濃密な三角関係、面白すぎて痛すぎてツラすぎて、最高だなと!! 3人にとってのこの白い季節が、いずれ素敵な想い出となりますように。 ギリギリと心をきしませつつ、でもワクワクしながら終章をプレイしてきます。 3月中にはなんとかいける・・・だろうか1ルートぐらい・・・。ともかく、たぶんきっとまちがいなく、序章以上の修羅場へ、まっすぐゴー(死んだような目でグーパンチを突き出す) どうでもいいけど序章で猛烈にビクッとした名台詞。 「親友の彼氏に言われる台詞じゃないんだよ!」 効果 : 俺は死ぬ あの挿入歌とかも、もう、泣くわ・・・その後の「なんでそんなに慣れてんだよっ!」で死体にナイフ突き立てられる感じ。もうだめです。