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紡いだ物語の上に 『劇場版"文学少女"』感想

大王GENESISで当選した図書カードが届きました。 http://photozou.jp/photo/show/366503/38669525 こういうふうに当たった懸賞のイラスト図書カード、結構たまってるけど 一枚も使ったことがありません。使ってもカード自体は手元に残るんだけどねー。


さて本題 劇場版"文学少女"、見てきました。 4月以降けっこうなペースで映画館に行っている気がしますね…。 半月、ソラニンマイマイ新子文学少女…。 まぁこれらの流れで、今回は劇場版文学少女の感想行きます。 20100513224026.jpg ちょっとやっちまったな、と。 原作第5巻「慟哭の巡礼者」をベースに、「神に臨む作家」ラストも使って いちおうは映画として十分なシナリオを確保しているかのように思いました。 一アニメ映画としてはなかなかまとまっていたと思います。 ところどころシーンが抜けているような感じもしましたが、それもかまいません。 ただ一原作ファンとしては、やや納得がいきません。 情報量が非常に多い原作ですので、完全な映像化は不可能だと分かっていました。 ただ、登場するキャラクターの、一番おいしいところ。 そこをきちんと描いてほしかった。 その点この映画で美羽は素晴らしかったですね。平野綾さん演じる微・ヤンデレっ娘です。 寄せられる期待、現実との矛盾、自らへの辟易。 彼女を取り巻くハードな世界はちゃんと描けていましたし、フォローも完璧。 心葉と美羽の物語は、描き切れていたかと。 でもそれだけであってほしくなった。 この原作「慟哭の巡礼者」からストーンと映像化してしまったせいで このエピソードへ至る土台が全くと言ってなかった。 ななせに関しては本当にうすっぺらいキャラに感じてしまいましたし そして千愛ちゃんの絶叫シーンがなかった。 映画を見ながら俺は「はいアウトー」と言ってました。 まぁしょうがないです。あのシーンは「道化」をすでに知っている人でないと意味不明。 というか竹田さん、原作ではとんでもない女ですけどねw それを踏まえても、あのシーンは欲しかった。 加えて登場キャラにはまるで出番のない、思わせぶりな登場をするキャラもいます。 麻貴、流斗あたりでしょうか。千愛ちゃんも入るか。 前2人に関してはガチで一言だけですよ!一言しか発しません。 まぁしょうがないけどさ!それでいいのかと! ちょっと残念でしたかね、そのへんも…。 素直に「道化」を映像化しておけばよかったんじゃないかな…と思ってしまいます。 しかし、自分はこの映画、納得はいきませんが結構好きです(どっちだ)。 文学少女シリーズで、自分が一番好きな個所はきちんとやってくれたからです。 まぁラストシーンなんですけども。 かなりの改変がくわえられていたとはいえ、遠子先輩とお別れシーンもお見事。 銀河鉄道の夜、または宮沢賢治作品をまるっと投影したかのような 深く静かで、透明な宇宙。走り抜ける列車。 映画の入り、冒頭でも現れた銀河はものすごい迫力で大好きなシーンですが ここでの遠子先輩とのやりとりも、非常に染みるナイスなものでござんした。 せっかくキスしたのになんだか2人ともあっさりしてたのにはちと残念でしたがw (どこかこれくらいの映像クオリティで銀河鉄道の夜を映像化してくれないかなぁ) 各所で言われている、キャラデザ(というかアゴですが これはアニメでみると全然気になりませんでした。 声優陣もほとんどマッチしていて、そこらへんは満足です。 平野さんはやたら演技上手かったです。この人こんな上手かったっけってくらい。 美羽ファンは今回の映画、結構好きだったんじゃないでしょうか。 しかし個人的には… やはり原作小説が一番だな、って結論に落ち着いてしまいそう。 声優はかなりマッチしてたんで、ドラマCDも聞いてみたいですね。 書き出してみれば結構不満も出てしまいましたが つまらない映画というわけではありません。楽しめると思います。 ただ「すげぇ良かったぜ!」と言うのは難しいかな。 映像的には全然良かったんですけども…。